仮想通貨トレードに必要な3つの分析

株やFXならば投資の情報は証券会社からのレポートや投資ブログ、書籍などあり余っている。しかし、ビットコインなどの暗号通貨となると、途端に心もとないのが現状だ。

ビットコインなどの暗号通貨では、何を頼りにトレードすればいいのだろうか。

 

1.ファンダメンタルズ分析 ~中国の影響が大~

基本となるのは、需要と供給をもとにしたファンダメンタルズ分析だ。暗号通貨だからといって特別なことはなく、ビットコイン関連の好材料が出れば価格も上昇するし、悪材料が出れば下落する。

とくに注目されるのは中国関連の材料だ。ビットコインの取引のうち8割を中国人が占めるとも言われるくらいだから、中国の影響力は非常に大きく、思いもよらぬニュースが市場を動かすことがある。

たとえば、2015年後半の上昇だ。この上昇トレンドのきっかけのひとつとなったのは、中国政府による規制だった。中国人が日常的に使う銀聯カード。それまで銀聯カードによる中国外での現金引き出しを1日1万元(約18万円)だったのが、年10万元(約180万円)の上限が設けられた。年間で見れば大幅な規制強化だ。

国外で現金が自由に引き出せない、しかし、どうにか海外へ現金を持ち出したい――そこでビットコインに目が付けられたとも考えられる。

上昇トレンド図

 

2.テクニカル分析 ~採算分岐レートが重要な節目に~

ビットコインなどの暗号通貨でもチャート分析は重要だ。移動平均線やトレンドライン、ダウ理論などを使ってトレードする人は多い。

ただ、ビットコイン固有の分析方法として「マイニング」(採掘)の「採算分岐レート」がある。

シェールオイルは1バレル40ドルが採算分岐レートと言われる。「40ドル以下だと掘っても赤字」ということだ。同じようにビットコインの「マイニング」(採掘)は200ドルあたりが採算分岐レートと言われる。

そのため、過去のビットコイン市場では2000ドルが非常に重要な節目となってきた。

 

3.アービトラージ ~価格のサヤを狙う~

ビットコインや為替には単一の市場があるわけではない。為替レートが銀行や証券会社によって多少のズレがあるように、ビットコインの価格も取引所によって違いがある。その違いは数百円程度から、ときには1000円以上になることもある。

「1ビットコインをA社では5万円で買えて、B社では5万500円で売れる」といったような状況も少なくないのだ。このときにA社でビットコインを買って、直後にB社で売れれば500円が労せずして儲かる。こうした価格のサヤを狙って取引するスタイルは「アービトラージ」と呼ばれる。

狙えるサヤは取引所間の価格差だけではない。ビットコインだけでなくリップルなどの「アルトコイン」や、あるいは円だけでなく米ドルやユーロといった為替を絡めて、複数の取引所を見ていくと、さまざまなサヤがあることに気がつくはずだ。

出金手数料や板の厚みといった難題もあるが、アービトラージはビットコイントレードの有望な選択肢のひとつだ。